去る平成27年9月25日(金)と26日(土)の二日間、第25回全国女性建築士連絡協議会が代々木にある国立オリンピック記念青少年総合センターで開催されました。今回は、和歌山より3名での参加となりました。
今年のサブタイトルは、~次世代へ伝えたい、こと・もの・くらし~でした。第25回という事で、基調講演は「全建女の立ち上げと居住環境づくり」で初代連合会女性委員長である村上美奈子氏が行って下さいました。基調講演後に異業種異年齢の4名の方のパネルディスカッションが行われ、異業種での女性の仕事との関わり方と活躍を聞くことが出来、大変興味深く、例年と違う趣で良かったです。 東京では全体での交流会というものはなかったのですが、今年はレセプションホールにて意見交換会が行われ、その後、近畿の女性メンバーでも交流会を行い、スケジュール一杯の一日となりました。 二日目は、例年同様に8つの分科会があり、和歌山のメンバーは二手に分かれて参加をしてきましたので、以下で報告をさせて頂きます。今回も、良い刺激をもらえ、有意義な時間を過ごさせてもらえたと思います。来年は奈良県での開催予定なので、和歌山から多くの参加者が行ってくれる事を願います。 〈記事 Morimoto〉 D分科会「素材と環境共生住宅」 昨年度同様、D分科会「素材と環境共生住宅」に参加してきました。山形県の金山町にて取り組まれている事例が紹介されました。和歌山県の取り組みとすごく似通っている部分もあり、共感させられる部分もありました。 昨年度もありましたが、活動として県の委員会においてキットの作成をしておられ、和歌山県の委員会活動でも活かせれば・・・と思いました。 分科会は、事例発表者だけでなく参加をしている各都道府県の方が各々独自の取組みや意見を交換する為、設計者としての立場や施工者としての立場等の色々な話を聞く事が出来、とても良かったです。時間が足らない程の意見が出、活気ある分科会でした。来年度の分科会でも様々な話を聞く事の出来る機会とし、奈良県での開催を期待したいと思います。 今回も、興味深い話を聞く事が出来、楽しい時間を過ごさせて頂けた事に感謝をし、報告とさせて頂きます。 〈記事 Morimoto〉 G分科会「高齢社会と福祉住宅」 平成27年度 第25回全国女性建築士連絡協議会が、東京 代々木のオリンピックセンターで開催されました。2日目の分科会において、私はG分科会「高齢社会と福祉住宅」に参加させていただきました。 コメンテーターは、滋賀県建築士会の小川慈(おがわめぐみ)さん。建築士であるご家族が病気で重い後遺症を負い、施設か在宅かの選択を迫られた時に、住宅改修をすることで在宅介護という決断に至った経過をお話ししていただきました。 4年前、小川さんのお父様は、くも膜下出血で突然倒れられました。2か月半の入院の間、少しずつ回復される中で後遺症が明らかになっていきました。ご家族・主治医・地域医療連携室の方々と相談された後、小川家はお父様が積極的なリハビリを受けるために自宅に帰るという、具体的な目標を立てられました。お父様が6か月間の回復期リハビリテーション病棟へ転院されている間に、自宅改修を計画されました。 限られた時間の中、寝室及び専用トイレの新設、水廻りやアプローチの問題、介護としての利用だけでなく家族皆が使い易く、本人も在宅生活が楽しくなるような工夫など、自宅の現況の確認と家族の要望等、整理しなければならない問題が顕在化しました。そこで重要となったのは、社会福祉士や福祉用具専門員、ケアマネージャーなど他業種の専門家との連携だったそうです。 住まいに健常時と同じ役割を持たせようとすると、改修の初期費用が嵩むとともに本人や家族の負担が増加します。身体機能に合わせて福祉サービスを利用することにより、段階に応じた改修方法が見つかり、より在宅介護がし易くなることが分かりました。 今後、ますます福祉住宅が増えていく中、私も専門家の一人として、個々の状況に応じた住まいの提案ができるようになりたいと思いました。大変有意義な時間をいただき、感謝しています。ありがとうございました。 〈記事 Tanoue〉
by wakenjyo
| 2015-09-27 00:00
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